現代の人形作家を代表する30余名による生のカタチ
古くは先史時代から、人間の本質的な文化活動に結びついてきたオブジェである人形。埴輪や土偶から始まったその形態は、幅広い素材や表現方法で昇華され、ファインアートあるいは玩具としての垣根を超えて制作されています。
人形は、一時を永遠に閉じ込めた存在感を生のカタチとして慈しむため、作家のうつろいゆく内面の感情を与えられることにより、永遠の命を吹き込まれるのです。それは、私たちの知覚を呼び起こす最たる表現のあり方なのではないでしょうか。
今展では、球体関節人形、フィギュアやぬいぐるみなど人形という媒体を駆使した表現を追究し、どの角度から見ても唯一無二の世界観を持つ作家30余名が集まります。それらは、無垢な少女として、傷を持ったクマの姿として…現代のリアルな心象を訴えます。生々しいほどの耽美で聖なる領域へとお越しください。